ネットカフェと聞くと天井が吹き抜けのタイプを思い浮かべる人が多いかもしれないが、実はホテル感覚で過ごせて防音性の高い完全個室の部屋も存在する。
「DiCE」は関東(主に都市圏)を中心に展開されるインターネットカフェで、一部の店舗にのみ鍵付き完全個室が備わっている。例として、関東では池袋西口店、大宮店、渋谷ちとせ会館店がある。
今回はその内の一店舗である赤羽店に行き宿泊したのでレビューしていく。
アクセス
赤羽駅から徒歩2分とかなりの好立地。東口から出て直進し、ミニストップが右手にある大通りに出たら左折して少し歩けば目的地に到着。
DiCEは「赤羽METS」という建物の7Fにある。なお、赤羽METSは11時頃では、複数ある出入口のほとんどがシャッターで閉まっている。唯一エレベーターのみが空いており、その場所は下の画像の右側にある(赤丸で囲んだ箇所)。
受付
初めての場合
最初に受付を済ませる。DiCEは会員制のネットカフェなので、初めて利用する人は会員登録をしなければならない。
公式アプリで登録すれば登録料は無料だが、会員カードを発行する場合は300円掛かる。なお、会員カードの情報をアプリに移行する方法も可能である(カードとアプリが両方使える)。
部屋の選択
鍵付き防音個室の部屋には種類があり、各種類にリクライニング、フラットの2タイプがある。
リクライニングは椅子が付いたタイプで、リクライニングチェアに座ってゆったりと過ごせるのが魅力。一方、フラットは靴を脱いでマットの上で過ごせるタイプで、こちらの方が宿泊には適しているといえる。
一応リクライニングでも寝られなくはないが、個人的にはマットの上で寝るのが好きなのでフラットで一夜を過ごす事にした。
料金
料金の支払い自体は受付時ではなく退出時に行うが、料金表は受付で事前に見る事は可能(公式のHPにも掲載されてある)。
料金表は以下の通り(公式HPから拝借)。
完全個室を一人で利用する場合、利用料金は休日だと平日よりも500円高くなるが、12時間でも3900円なのでカプセルホテル並みの値段で利用出来る。シャワーも利用する事ができ、30分までは300円で利用可能。
またパック料金という制度があり、ナイトパックでは18;00~3:00の時間帯に受付を行えば9時間で2400円、12時間で2800円となる(平日の場合)。
いざ入室
最初に渡された鍵に記載された部屋番号が合っているか確認してから入る。鍵は最初から開いている。
靴を置くスペースがあるので、そこで靴を脱いでからフラットスペースに足を乗せる。
眼の前にはモニターとデスクがあり、テレビを見たりインターネットを使ったり、フードメニューを注文したりする事が出来る。
フードを注文すると部屋まで持って来てくれるのが非常に嬉しいポイント(部屋の中で飲食可)。
フラットスペースには座椅子と座布団型クッションが置いてある。マット自体が柔らかく寝心地が良いので、今回は座椅子は使わなかった。
また、Wi-Fiを無料で使うことができ、回線速度は非の打ち所が無いと言って良いほど高速。
普通のビジネスホテルだと混雑していない時間帯でも30Mbps程度の所が多いのだが、100Mbpsを超えてくるホテルは結構少ない(そもそも、東京のホテルでWi-Fiがまともに繋がらないというのはザラにある)。流石インターネットカフェなだけあって、回線速度の速さは伊達じゃない。
ドリンク&ソフトクリームバー
さて早速、ドリンクと名物のソフトクリームを持ってきた。
ドリンクはデカビタCやファンタメロン、リアルゴールドなど幅広い種類があり、ファンタアップルというかなりレアな飲み物まである(個人的にはメロンやグレープの方が好みかも)。
ソフトクリームは期間限定で訪問当日は「あいすくりん」味があった。味は食べ放題とは思えない程のクオリティで美味。
あいすくりんは通常のソフトクリームよりも乳成分が少なくあっさりしているのが特徴。
他の期間の限定ソフトにはソルティライチやオレンジにキャラメル&バナナという変わり者まで登場する。1週間のスパンで入れ替わるので、ソフトクリーム目当てで行くのも悪くない。
照明・空調関連
コンセント
通常のコンセントとUSBコンセントがデスクの左側の壁に2口ずつ付いている。充電器はデフォルトで取り付けられており、ケーブルはiPhoneとAndroidの両方に対応しているので自前の充電器が無くても充電には困らない。
その左側には部屋の照明を調整できるツマミと、照明をON/OFFできるスイッチがある。
エアコン
空調に関してはエアコンが最初から効いており、温度は変更出来ないが風量のみを変える事は可能。
天井に「AC」と書かれたシールが貼られた通気口があり、真ん中にあるツマミを回せばエアコン風の強弱を変えられる。風を完全に止める事も可能。
店内の設備
フロントで渡された個室の鍵に店内のマップが記載されている。
部屋の外で利用する店内の設備はフロント側に集中している。
画像にある「カフェエリア」はドリンクバーやアイスクリームバーの事で、すぐ隣にシャワー室、後ろ側にはブランケットの貸し出しスペース、右側にはコミックコーナーがある。
コミックに関して、返却は基本的にしなくてもよく、部屋の中に置きぱっなしでOK。もちろん元の場所に戻してもよいが、ブランケット貸し出しスペースの付近にある返却口に置いておくとスタッフが戻してくれる。
また注意事項として、個室の扉にはガラスが付いており、外から部屋の中が見える構造になっている。そのため、扉にブランケットを掛けておき、外から見られない対策をしておく事を推奨する。
マンガを読んで就寝
寝る前に漫画を読みたかったので、コミックコーナーで3冊ほど取ってきた。
「中間管理職トネガワ」は賭博系漫画の「カイジ」シリーズのスピンオフ作品で、主人公カイジの敵キャラ的存在である利根川が主人公。
作中では描かれなかったコミカルな一面や裏話があるのが非常に面白い。本編が結構シリアスな内容なのに対してトネガワはギャグ要素が満載なので、原作を読んだ人からすると多少のギャップはある。
ちなみにトネガワの漫画担当は原作者の福本伸行さんではない。
深夜1時頃、読んでいて良い感じに眠くなってきたところで照明を消して就寝。足を伸ばせるほどスペースがあり、マット自体のクッション性が高いのでリラックスして眠れる。
起床とチェックアウト
騒音により途中で起きるという事もなく、朝7時頃に気持ち良く朝を迎える。
目覚めのドリンクを飲みながら途中まで読んでいた漫画を再開し、昨日に持ってきた3巻まで読んだところでチェックアウト。
料金は休日ナイトパック9時間で3200円のところ、アプリ限定の10%引きクーポンを利用して2880円。支払いはクレジットカード・電子マネー・QRコード決済に対応しており、ほぼ全ての決済方法が利用できる。
総括
静かで寝心地が良く、ドリンクやフードを部屋の中で飲食できるし漫画も読める。これで3000円程度で夜を過ごせてしまうのだから、ホテルに泊まるよりも断然コスパが良い。
赤羽のホテルは当日だと部屋が空いていない所がほとんどであり、前日予約でも1人で1万円/泊は優に超えてくるので基本的に高価。
赤羽に宿泊する予定があって費用を抑えたいのであれば、是非DiCEを利用してみてはいかがだろうか。
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